
「▼熟睡へ誘う~睡眠の質を高める食材・飲料」のページでは、睡眠の質を高める主な栄養素についてご紹介いたしましたが、なかでも近年、サプリだけでなくチョコレートや飲料として市販されることが多くなってきた成分が「GABA(ギャバ)」です。
GABAは、L-テアニンと同様に睡眠の質を向上させる成分として注目されているほか、ストレス緩和、興奮状態を落ち着かせたる効果があり、睡眠の質向上以外にも、仕事中などのストレス軽減であったり、緊張をほぐしてリラックスを促したいときなどに効果を発揮します。
このページでは、そんなストレス緩和成分「GABA」がどのような成分で、どのような働きがあるかを詳しく見ていきましょう。
良質な睡眠を取るためには、「L-テアニン」の摂取がおすすめであることは他のページでご紹介いたしましたが、やはり1つの成分ばかり集中的に摂取してしまうと、食事や栄養の偏りはもちろん、飽きてしまい習慣的に継続するのが難しくなってくるので、やはり食事から摂る栄養素は、満遍なく多彩な食品から摂取した方が良いことは言うまでもありません。そういう観点からも「GABA」の働きを知り、「L-テアニン」以外の成分も習慣的に摂取するようにしましょう。
早速ですが、「GABA」という栄養素は通称で、正式には「γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)」というアミノ酸の一種です。人体にも、脳や脊髄付近に存在する神経伝達物質で、野菜や果物、発酵食品などにも多く含まれるため、比較的摂取が容易な成分であると言えます。人体におけるGABAの働きにおいては、
緊張やストレスといった交感神経の働きを抑制する
つまり、脳の興奮状態を和らげてリラックスさせることにより、ドーパミンやアドレナリンなど興奮系の神経伝達物質の過剰分泌を抑える働きを担っており、これにより血圧の上昇を抑えたり、ストレスを緩和したり、リラックスすることによる疲労感の軽減などが効果として挙げられています。
なお、余談ではありますが、神経伝達物質の詳細につきましては、リフレ公式Re:コラム「▼イライラの原因は更年期?!女性ホルモンを増やして更年期を乗り越えよう」をご参考ください。
ここまで挙げればお気づきの方も多いかもしれませんが、良質な睡眠を得るために必要な要素である「リラックスして副交感神経の働きを優位にさせる」という点においてGABAは効果的な成分であり、ゆえに睡眠サポート成分として注目されているのです。次の章では、そんな睡眠サポート成分GABAを多く含む食材について見ていきましょう。
メロン
ホールトマト
ぬか漬け
ブナピー
食品 | 特徴 |
---|---|
メロン | 可食部100gあたり63.0~96.3mgと食品のなかでは多くのGABAを含む |
ホールトマト | トマト缶100gあたり85.0~95.0mgと、メロン同様に多くのGABAを含む |
ぬか漬け | 100gあたり約100mgと含有量は多いのですが、一食分は約20g程度です |
ブナピー | 乾燥ブナピー100gあたりのGABA含有量は約580mgと食品のなかでは最大 |
発芽玄米 | 100gあたりの含有量は約15g前後ですが主食として習慣化しやすいのが特徴 |
カボチャ | 可食部100gあたり約58mgと多めの含有量で習慣的に食べられている身近な食材 |
これまで、GABAの働きや効果についてご紹介してきましたが、では「L-テアニンとGABAにはどのような違いがあるの?」という点について詳しく見ていきましょう。リフレの睡眠サポートサプリ「リフレのぐっすりずむ」の主要成分がL-テアニンであることはご承知のとおりですが、GABAとの決定的な違いは、
経口摂取によって脳に直接届くか届かないか
という点が挙げられ、結論から言えば、L-テアニンは脳に運ばれて神経伝達物質に影響を与えることができる一方、GABAは脳にある血液脳関門を通過することができないため、
脳に直接働きかけることができない点が最大の違い
と言えるでしょう。
なお、ここで出てきた「血液脳関門」とは、通称BBB(blood-brain barrier)と呼ばれるバリア機構のことで、人の脳は他の細胞や病原体等が容易に入り込まないような仕組みを持っています。
GABAは血液脳関門によって脳に移行できない
ことが古くから知られており、GABAが脳にどのような作用を与えているかは不明でしたが、交感神経系の働きを抑制することで血圧が下がり、血圧が低下することによってリラックス作用が働くと考えられています。つまり、L-テアニンは直接脳に届いて作用するのに対して、水溶性物質であるGABAは血液脳関門を通過できないため、体全体の神経の活発性を低下させることで、良質な睡眠・ストレス緩和などの効果を発揮する、という形になります。
睡眠の質を高めるという点で、L-テアニンやGABAといった栄養素を摂取することが理想だということは理解できましたが、もっと身近なタンパク質やビタミンなどの栄養素においては、良質な睡眠のサポートにはつながらないのでしょうか?
実はこうした四大栄養素もまた、良質な睡眠を得るために重要な役割をになっており、L-テアニンやGABAだけを習慣的に摂っていれば質の高い睡眠が得られるわけではなく、多彩な栄養素をバランス良く摂ることが重要であることは言うまでもありません。例えば、肉体を作る材料となるタンパク質は、
タンパク質に含まれるトリプトファンがメラトニンに変わる
ビタミン類においては
・ビタミンCはセロトニンの合成に必要な必須成分
・ビタミンB12が自律神経を整えスムーズな入眠を促す
といった具合に、タンパク質とビタミン類は睡眠の質を左右する成分に大きく関わっていることが多いのです。
よって、日ごろからこうした主要な栄養素を摂取することは言うまでもなく重要で、これらの成分なくして、L-テアニンやGABAといった睡眠サポート成分の効果は発揮できないと認識しておくことが重要です。
たんぱく質
鶏むね肉などに多く含まれる動物性タンパク質、大豆などに多く含まれる植物性タンパク質をバランス良く摂取するのが理想。一日の摂取目安は女性約45g、男性約65g
ビタミンC
肌のハリツヤや免疫力、抗酸化作用などに注目されがちですが、セロトニンの合成にも関わっており神経伝達物質全体に影響を及ぼします。一日の摂取目安は1日100mg
ビタミンB群
ビタミンB1、B6、B12は神経活動に欠かせない栄養素で、タンパク質をアミノ酸に分解したり、自律神経を整え体内時計を調整したり、メラトニンの合成にも関与
良質な睡眠をサポートする「リフレのぐっすりずむ」
リフレのぐっすりずむは睡眠の質をすこやかに改善する機能が報告されているL-テアニンを配合しています!日々の生活が忙しく短い睡眠しかとれない方におすすめのサプリメントです。