こんな方は今すぐアイケア～習慣化することで得られるメリット

デスクワーカーだけじゃない！習慣的なアイケアが必要な人の特徴

漠然と「アイケアはとても重要」と言われても、ご自身で目の疲れを感じていなければ、あまりピンと来ないのが実情。

ただし目の疲労においては、単に目の疲れやショボショボ感、肩こりや頭痛といった症状だけでなく、やる気や集中力の低下、自信の低下といった心因的な部分まで、その症状は多岐に渡りますので、必ずしも体感的な症状が現れていなかったとしても、「アイケアは必要ない」と判断するのは短絡的かもしれません。

このページでは、主に習慣的なアイケアが必要な人の環境や、性格的な特徴などを取り上げていきます。目の酷使と聞くとデスクワーカーだけの話のように思うかもしれませんが、実はあらゆる人が目の休息を必要としていますので、目の疲労に至るプロセスをしっかりと理解するようにしましょう。

業務に没頭・妥協を許さない集中タイプに多い慢性疲労

20代から50代においては、1日の半分以上がディスプレイ作業となるケースも珍しくなく、やはりデスクワーカーの多くは目の酷使が顕著であります。また、デスクワーカーではない場合も、高い集中力が求められる運転手や電気技師、研究職なども同様に、その業務に集中することで目の筋肉は緊張しやすく、適切なアイケアが必要だと言えます。

目の疲労感においては、人それぞれの性格も影響していると言われており、性格と目の酷使の相関性について、医学的なエビデンスはないものの、例えば集中・没頭しやすい人や、常に時間に追われて作業に迫られている人などは

画面を凝視することで瞬きの回数が減る

という傾向にあるだけでなく、何時間も同じ姿勢を維持することで目のまわりの筋肉だけでなく、首や肩の筋肉も緊張して肩こりや腰痛などになりやすいという点も容易に想像できます。

つまり、忙しくてもパソコン作業や会議、外回りなどあれこれ動き回る人は、それなりに目の筋肉を動かしているので問題ありませんが、長時間一つの作業に没頭する業務であったり、集中力が求められる細かな作業の業務であったりする人ほど、目は酷使されやすく、それが習慣化することで疲れ目や眼精疲労など慢性化しやすいということが言えるでしょう。

【タイプ別】こんな方は今すぐアイケア

【デジタル系エンジニア】
その他全般的にパソコン作業が多い職種は習慣的なアイケアが必要。

【歯科技工士】
高い集中力と細かな作業が続くことで目の疲労を感じやすい職種。ネイリストなども同様

【ドライバー】
運転中の集中力はもちろん、姿勢が固まりやすいため肩こりなども併発しやすい。

【締切りに追われる業務】
心に余裕がない状態が続くことで自律神経が乱れやすく、目の疲労も起こしやすい。

目の酷使による疲れ目や眼精疲労が生じるメカニズムは、「▼疲れ目や眼精疲労を未然に防ぐアイケアの基礎」で詳しくご紹介しておりますが、筋肉も使いすぎるとパフォーマンスが低下するのと同様、目の酷使は目の周辺筋肉が、疲労によって悲鳴を上げている状態です。
まずはしっかりと休息を取ることがアイケアの基本中の基本となります。

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実はコンタクトも原因？！目が疲労しやすい環境を知ろう

目の周辺筋肉は主に、外眼筋（上直筋や下直筋）と内眼筋（毛様体筋ほか）で構成されており、外眼筋は眼球そのものを自分の意志で動かすことができる一方、内眼筋は自律神経で動くため、自分の意志では動かすことができません。そして、目の疲労感やかすみといった症状の原因の多くは、

ピント調整機能を司る毛様体筋の疲労

長時間のパソコン作業によってピントが固定されることで、毛様体筋は縮んだまま固定されてしまうため、筋肉が緊張してこわばった状態になる、つまりピント調整に時間が掛かるようになり、結果的にモノがかすんで見えたり、視界がぼやけたりするようになります。

上記のとおり、毛様体筋は自分の意志とは関係なく自律神経で動くため、自身のメンタル不調はもちろん、職場の環境（室内乾燥によるドライアイなど）や度数の強いコンタクトレンズの長時間使用もまた、毛様体筋の疲労に直結してしまいます。さらには、コンタクトレンズは涙量のバランスを乱しやすく、ドライアイの原因にもなりますので、自身にあった適正な度数のレンズを使用することが非常に重要なのです。

目が疲労しやすい主な要因例

目が疲れやすい要因	主な原因	対処法例
コンタクトレンズ	度の強い（過矯正）レンズは、本来のピント位置より手前で合ってしまい、毛様体筋が常にピントを合わせようと働いてしまう。	デスクワークの時はメガネを使用するなど、コンタクトレンズの長時間使用を避ける。しっかりと度の合ったレンズを使用する。
室内の乾燥	乾燥した環境は涙の蒸発が早くなり、角膜が乾くことで光の屈折が乱れてピントが合いにくくなる。毛様体筋が常にフル稼働状態に。	特に乾燥しやすい冬場などは加湿器などで湿度管理を行い、意識的にまばたきの回数を増やすようにする。
長時間のPC作業	PCモニターと目との距離が30～40cm程度の固定されることで緊張状態となり、固定ストレスから毛様体筋が硬直してしまう。	近くを見る＝毛様体筋が働いている、遠くを見る＝毛様体筋が休んでいる状態を意識して定期的に遠くを見る。
心因的要因	常に作業に追われて心に余裕がないと自律神経が乱れ、自律神経でコントロールされる毛様体筋の働きも乱れる。	労働環境の見直しや不安や焦りを解消すると疲労感も軽減。30分程度の入浴（湯船に浸かる）でリラックスするのも効果的。

「20-20-20ルーティン」でアイケアを習慣化しよう！

「20-20-20ルール」とは、米国眼科学会議が推奨している最も手軽で効果的なアイケア習慣。20分ごとに、20フィート（約6m）離れた場所を20秒間眺めるという至ってシンプルなアイケア対策で、目の疲労感や眼精疲労、ドライアイなどの目の疾患を抑制するための休息方法です。

※参考：日本眼科医会「ギガっこデジたん！活用マニュアル」
https://www.gankaikai.or.jp/info/giga_manual.pdf

場所を問わず、至って簡単に行えるアイケアではありますが、意外と意識しないと「できない・やらない」のが実情。例えば20分ごとにタイマーをセットして作業を中断したり、PCモニターの先にある壁に掛かった時計を見たりと、職場環境でも工夫次第で簡単に行え、かつ習慣化することも容易です。

「▼アイケアの重要性が高まっている背景」のページでも触れておりますが、アイケアの重要性は目の酷使から解放することはもちろんですが、アイケアを習慣化することのメリットにおいては、

目の酷使を起因とした視力低下を抑制する。

目の疲労から来る肩こりや頭痛の軽減。

仕事中など集中力を維持することができる。

老眼は避けられないが進行速度を緩めることができる。

クリアな視界を維持することで生活の質が高まる。

気分的にスッキリして前向きな気持ちになれる。

といったことも挙げられますので、「心の疲れ」を慢性化させないためにも、アイケアの習慣化を意識するようにしましょう。

まとめ

目の疲労はやる気や集中力の低下なども招く。

長時間モニターを見続ける作業や没頭しやすい人は注意。

非常に細かな作業を定職にしている人ほど目は酷使気味。

部屋の乾燥やコンタクトの長時間使用なども疲労要因。

自律神経が乱れると目の毛様体筋の働きも乱れやすい。

心に余裕がない状況ほど目が疲れやすい。

20-20-20ルールは、最も手軽で簡単な目の休息方法。

アイケアのメリットは生活の質向上や前向きな気持ちの維持。