
40代前後から始まる老化現象においては、代謝機能の低下や筋肉量の減少などに留まらず、老眼や涙量の減少といった視覚機能においても機能低下がみられるようになることは、これまでのページでもご紹介してきたとおり。
老化現象においては、程度に個人差はあっても誰でも訪れる生理現象のようなものですので、基本的に老化による機能低下に対して抗うのではなく、
老化と上手に付き合いつつ、機能低下のペースを抑制する
という心がけが大切。
例えば代謝機能の低下においては、食事の量や質を見直すことで中年太りを抑制したり、筋肉量の減少においては筋トレやウォーキングなどの運動習慣によってカバーしたりと、機能低下に対する抑制方法は幾つかありますが、
老眼においては矯正以外に回復する方法はない
ため、目を労わって老眼が進むペースを遅らせることが非常に重要になります。
老眼の進行においては、一般的に40代くらいから老眼を自覚し始め、近くの物が見えにくいという状況は60歳くらいまで進行する傾向にあります。40代のころは、目から30cm程度離して物をみていたものの、60代くらいになると
100cm近く遠ざけないとピントが合わない
という状況まで進行することが多いため、普段の生活のなかでも不自由さを感じることが多くなります。日常生活でも支障を来すくらいなら「老眼の進行を遅らせたい!」と思うのが心情ではありますが、ここで大切なのは目を酷使しないことはもちろんですが、
メガネやコンタクトレンズで視力を矯正する
ということも重要。
常に物が見えにくい状態というのは、ピント調整機能を司る毛様体筋や水晶体が働き続けていることになり、この状態が続くことでこれらの組織が疲労してしまい、機能低下がより顕著になってしまう傾向にあることは、「▼スマホ社会における「目の酷使」の深刻化」のページでもご紹介したとおり。
老眼自覚後も常にピントが合いやすい状態をサポートしてくれる老眼鏡は、単に近くを見えやすくするだけでなく
ピント調整機能の疲労を軽減してくれる役割
もあるということを認識しておく必要があります。
そこで今回は、老眼対策に必要な心がけと、目の疲労を日常的に軽減してくれる便利グッズなどをご紹介。目を労わるとはどのようなことで、どのようなことを習慣づける必要があるのかを一緒に学んでいきましょう。
アイケアの基本については「▼疲れ目や眼精疲労を未然に防ぐアイケアの基礎」で詳しくご紹介しておりますので、まずはそちらをご覧いただきたいところではありますが、基本的に20~30代における目の疲れと、40代以上の中高年の目の疲れは全く別物。
中高年は、そもそも老眼によって物が見えにくい状態であるうえ、そのうえ目を酷使する状況が続きますと、当然視覚機能の低下が顕著になってしまうことは説明の余地がありません。
スマホ社会とも言われる現代社会においては、目の酷使は避けられない傾向にありますが、
目を労わる基本は休憩
であることは、上記アイケアの基礎のページでも詳しくご紹介しておりますので、目に疲れを感じたら点眼薬などに頼るのではなく、基本的には10分程度の休憩を取ることを心がけるようにしましょう。なお、職場などで効率的に目の休息を取りたいなら
疲れ目解消用のアイケアグッズは必須!
街のドラッグストアなどで人気のホットアイマスクは、目の疲労感を和らげる代表的なアイテムではありますが、最近ではVRゴーグルのような形をしたアイマッサージャーの人気もありますし、グッズ以外にも目の筋肉をストレッチするための「ペンさし運動」なども良く知られたアイケア方法のひとつです。
≪ホットアイマスク≫
ドラッグストアなどでの人気商品のひとつでもある使い捨てのホットアイマスク。
目もとを温めることで目の周辺組織の血行を改善し、疲労感を軽減する便利アイテムです。使い捨てからUSBで充電して何度も使えるものまで、様々なタイプが市販されています。
≪アイピロー≫
目専用の枕がアイピローで、アイピローそのものの重さが心地よい圧を生んだり、冷やしたり温めたりすることで目の疲労感を和らげ、心身をリラックス状態にしてくれます。アイマスクとアイピローの違いは明確ではありませんが、アイマスクは就寝用、アイピローはリラックス用と捉えることができます。
≪アイマッサージャー≫
近年ブームとなっているのが電動アイマッサージャー。
VRゴーグルのようなゴツい見た目のものから、USB接続で動作させることができる簡易的なものまで様々なタイプを選べます。主な機能は、目元を温める温熱機能であったり、スチーム機能であったり、加圧によるマッサージ機能を有するものまであります。
≪ペン差し運動≫
こちら便利グッズではないため例外となりますが、疲れ目を効率的に解消する代表的な目のストレッチで、パソコン作業などで凝り固まった目の周辺筋肉をほぐすのに効果的。近くを見たり遠くを見たりしてピント調整を動かすことで血流を促進しますが、ペン差し運動は、ペン先を見ながら顔に近づけたり遠ざけたりすることで、目のピント調整を積極的に動かすことができます。
主に仕事中などに目の疲れを感じることが多いかと思いますので、
それほど休憩時間が取れないのも実情
短時間で効率的に目を労わるなら、点眼薬等で目に栄養を与えつつ、こうした便利グッズなどを合わせて活用すると良い良いでしょう。ただし、アイマスクなどは「仕事中に寝てる?」と思われてしまうかもしれませんので・・・、事前に使用の可否は確認しておいてください。
近年、目の酷使に対するアイケアの重要性が高まってきているのに合わせ、アイケア家電のラインナップが急激に増えております。なかでも人気が高まっているのが、上記でも軽く触れたアイマッサージャー。ゴーグルを掛けるかのように機器を装着することで
製品によって様々な機能が搭載されています。
その他にも、スマホに連携すればアイマッサージャーを使用中に好きな音楽を聴けたり、アロマの香りでリラックスできる機能があったりと、製品によってオプション機能も豊富なのが特徴です。
職場の休憩時間などに手軽にマッサージを行いたい場合は、充電式タイプを選ぶと場所を選ばず利用できますが、コンセントに差し込むタイプなどもありますので、使用用途や頻度なども考慮したうえで、自身にあったタイプを選択すると良いでしょう。
なお、アイケア家電においては、アイマッサージャーのように直接目の周辺の筋肉に働きかけるものもあれば、
のように、目の疲労に伴う首や肩のこりへアプローチするものや、頭を同時にマッサージするタイプの製品もありますので、短時間の休憩時間に効率よくリラックス効果を得るという観点では、こうした製品もアイケア家電のひとつと言えるかもしれません。
いかがでしたでしょうか?
40代からの老眼・目の病気対策においては、定期的に目を休めることはもちろんですが、なにより「目を酷使しない環境を作ること」で
疲れ目の根本原因を解消できるのが一番の理想
と言えます。
いつまでも健康的な目と視覚機能を維持するためにも、理想を現実にできるよう、環境改善や生活環境を見つめ直してみると良いでしょう。
記事監修:久保 明 医学博士
医療法人財団百葉の会銀座医院 院長補佐
東海大学医学部医学科 客員教授
日本臨床栄養協会 理事長
元 厚生労働省薬事・食品衛生審議会 専門委員
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