
中高年になると何かと体の機能低下が顕著化してくることはご承知のとおり。
俗に言う加齢、老化現象ということではありますが、なかでも筋肉量の減少による基礎代謝の低下や老眼といった点はフォーカスされやすい一方、内臓器官の機能低下という点については、
あまり実感が沸かないこともあってか軽視されがち
なかでも、明らかな自覚症状があるのに無視されがちなのが頻尿。
頻尿自体は病気ではなく、症状のひとつであることから、普段の生活に支障をきたさない限りは、特に治療の必要もありませんが、「▼夜何度もトイレに起きる・・・頻尿の悪影響とデメリット」のページでもご紹介しているように、夜間頻尿によって良質な睡眠が取りにくくなったり、過活動膀胱によって尿漏れが生じやすくなると、日中の活動そのものに悪影響が出て、
生活の質(QOL)そのものが低下
してしまう可能性もあるのです。 頻尿自体は、直接的に健康リスクを高める可能性は低いものの、前立腺肥大症であったり、膀胱炎であったりと、
泌尿器に関する疾病が隠れている可能性
もありますし、加齢による腎臓や膀胱などの柔軟性低下、さらには筋力低下による排尿機能障害など、さまざまな状況が考えられますので、生活に支障がないからといって軽視できるものでもありません。さらに
頻尿の原因となりやすいのが糖尿病!
糖尿病と聞いても他人事のように思ってしまうのが実情かもしれませんが、老化現象が顕著化する40代以降は、筋肉量の減少を背景に基礎代謝も低下することから、内臓脂肪が増えやすく血糖値も高くなりがち。
糖尿病までいかなくとも、高血圧や心筋梗塞など、俗に言う生活習慣病が発症しやすい年代であり、こうした高血圧・高脂体質だと多尿になりやすく
肥満体型な方ほど頻尿である傾向が強まります!
このページでは、そんな生活習慣や食生活との相関性が高い頻尿についてフォーカスし、生活習慣の乱れと頻尿のメカニズムや、運動不足がどのように頻尿に関わってくるかを深堀していきます。
たしかに内臓脂肪が増えると膀胱容量なども圧迫されそうですよね・・・
このページで生活習慣と頻尿との関係性をしっかりと理解しておくようにしましょう。
頻尿を自覚し始める40~50代の方の多くは、基礎代謝が低下することで、俗に言う中年太りになりやすい傾向にあります。
体型の変化はもちろんですが、高血圧・高血糖といった生活習慣病予備軍も増加していきますが、
そもそもどうして糖尿病や高血糖が頻尿要因になるのでしょうか?
医学的な見地は後述するとして、ざっくりとした中年太りのイメージでいうと
こうした点を踏まえても水分の摂取が多く、排尿の頻度も高いのでは?と容易に想像できます。一方、医学的なメカニズムで捉えると、糖尿病のような高血糖状態になると、血液内のブドウ糖濃度が高まり、その濃度を下げるために血液内に水分を取り込もうとします。その結果、
血液内の水分は増えますが余計な水分は尿として排出される
つまりこれが多尿のメカニズムで「浸透圧利尿」と呼びます。
また、体内の水分が血管に送られるため、体内では水分不足が生じ、喉が渇いて水分を多量に摂取するようになります。身近な例で言うと、しょっぱい食べ物を食べた時に、「いつまでも口の中が乾いて水を飲み続けてしまう」のをイメージしてもらえれば分かりやすいかもしれません。
つまり、高血圧や高血糖といった定番的な生活習慣病においては、
糖尿病リスクと同時に頻尿の可能性を高める
といっても過言ではなく、当然夜間頻尿など睡眠の質を低下させる要因などにつながりやすいのです。頻尿自体はひとつの症状であっても、総合的に見ると
さまざまな健康リスクが内在している
という点を理解することが大切で、とかく40~50代の中高年における生活習慣病要因となる運動不足や食事の量・食事の質といった生活習慣の改善が重要なのです。また、仕事や家事などにおけるストレスも過食や不眠症、心因的要因の頻尿につながりやすいので、
ストレス解消という観点も含め適度な運動
がとても重要となることはご理解いただけるのではないでしょうか?
老眼であれ、膝痛であれ、老化現象においては、あらがうのではなく上手に付き合っていくことが重要であることをこれまでもお伝えしてきましたが、排尿機能や泌尿器に関する部分は、何をどう上手に付き合えば良いのか・・・他の老化現象とは一線を画す部分かもしれません。実際に
頻尿も老化現象だから抵抗しても仕方ないよね~
となってしまいがちですが、上記でお伝えしたように加齢による中年太りや生活習慣病が頻尿要因となることから、当然生活習慣病の回避、メタボ判定の回避は必須で、そのためにも適度な運動習慣やバランスの取れた食事などの心がけが必要となるのです。
また、老化現象が出始める中高年世代で、肥満体型の方ほど
就寝時無呼吸症候群(SAS)を発症するリスクが高く
体は寝ていても脳が寝れていない状態であることから、抗利尿ホルモン(ADH)の分泌も抑制され、夜間頻尿となりやすい傾向にあります。
どれを見ても、中高年の肥満については何一つ良いことがないのです。
つまり、運動習慣を身につけることで肥満を防ぎ、食事面においても塩分を極力控える、さらにはストレスを解消するためにも不安要因を解消したり、毎日しっかりと入浴してリラックスしたりと、生活習慣そのものの見直しが
頻尿対策としては最も効果的で近道でもあるのです。
日々お仕事をされている方においては、適度な運動習慣を身につけること自体が難しいかもしれませんが、単に肥満解消のためだけの運動習慣と捉えるのではなく、
という風に考えると、適度な運動習慣は体にさまざまな好影響をもたらすことは必至で、良い意味で加齢による頻尿とも上手に付き合えるようになるのです。中高年以降は、自身で諦めてしまうとすぐに体が変化してしまうと捉え
加齢による頻尿を諦めない
という心がけを意識するようにしましょう。
記事監修:久保 明 医学博士
医療法人財団百葉の会銀座医院 院長補佐
東海大学医学部医学科 客員教授
日本臨床栄養協会 理事長
元 厚生労働省薬事・食品衛生審議会 専門委員
中高年の相談しづらいお悩みに「カボチャ種子&ノコギリヤシ」
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