自ら口臭が気になったり、身近な人から口臭を指摘されたりすると、多くの方が歯磨きを徹底したり、マウスケア用品を買いそろえたりと、口腔内が原因と決めつけてしまう傾向にあります。
もちろん、虫歯や歯周病が原因となっていることが多いのも事実ですが、口臭のもうひとつの原因として挙げられるのが
呼気そのものが原因の口臭
つまり、口が臭いのではなく吐く息そのものが臭うという状態で、その原因は消化器官の不調をはじめとする様々な原因が考えられます。呼気が臭うという状況は、つまりニオイの原因が血管を巡って全身に広がっている状態とも言えますので、その口臭原因についてしっかりと突き止めなければなりません。
「▼中高年からはなぜ口臭がキツくなるの?」のページでも取り上げていますが、 以外の口臭原因の多くは、胃腸の機能低下や何らかの不調による腐敗ガスの蓄積が原因で、特に女性に多いのが
長期の便秘によって発生するVSCが血管に吸収され呼気として排出
で、VSC(揮発性硫黄化合物)のなかでも、ジメチルサルファイド ((CH₃)₂S)が血液に吸収されることで、口臭が磯臭くなったり、キャベツが腐ったようなニオイになります。さらに便秘が進行すると、アンモニアなどの代謝物も血中に増加してニオイの度合いも変化。磯臭さが魚が腐ったような非常に不快なニオイに変化します。これが俗に言うドブ臭です。
呼気そのものが臭くなる原因は、その他にも腸の消化不良や胃酸逆流、肝機能低下、糖尿病などが挙げられ、こうした口臭は全身の健康状態や異常を知らせるサインとして捉えることができます。
腸内環境の悪化を要因として発生する口臭においては、産生される臭気成分の種類が主にジメチルサルファイド ((CH₃)₂S)であり、口腔内起因で産生される硫化水素やメチルメルカプタン とは、その臭いの質も若干異なるのが特徴です。
つまり、口臭の臭いの種類によって口腔内に口臭原因があるのか、体内に口臭原因があるのかをある程度予測することができますが、自身では口臭を感じにくいですし、他人に不快な口臭を嗅がせるというのもナンセンス。
腸内環境悪化による口臭の特徴としては、
なお、虫歯や歯周病の進行などによって増えるメチルメルカプタン (CH₃SH)は、腸内細菌によるメチル化反応によって、 ジメチルサルファイドに代謝変換します。メチル化とは、腸内細菌が硫黄化合物をエネルギー源として活用するなかで変化する生化学的反応で、特に腸内でのタンパク質腐敗が強いほど、この反応が起こりやすいとされています。
つまり、便秘などで腸内にタンパク質が長時間滞留することで悪玉菌が増殖。悪玉菌がこれらタンパク質を分解することで、メチルメルカプタン(CH₃SH)が発生。さらに、メチルメルカプタンのメチル化によって、DMSが徐々に増えてくるというプロセス。そして、脂溶性の高いDMSは血液に溶け込んで肺から呼気として排出され、全身性の口臭として認識されることになります。

便秘・腸内フローラの乱れ

肝機能の低下

高タンパク食・プロテイン過多

糖尿病などの代謝異常

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前段でも触れましたように、ニオイの原因となる臭気物質のひとつであるジメチルサルファイドは、他の臭気物質とは異なり脂溶性が高く、血管に吸収されて全身に送り届けられてしまうという特徴があります。つまり、肺に届けば口臭原因となりますし、汗や体液にまで到達するため、汗や体臭もキツくなります。
歯磨きなどの口腔ケアでは改善しない体内由来タイプの口臭
ということになり、こうした状態は呼気だけが臭う訳ではなく、例えば布団の中が独特なニオイがしたり、ちょっと汗ばむ陽気で「モワっと」立ち込める体臭が、口臭のようなニオイになったりします。
便秘に限った話ではなく、善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランス「腸内フローラ」が乱れることもDMSが増殖する原因となりますが、長期的な便秘の弊害としては膨満感による食欲低下だけに留まらず、便を柔らかくするために
腸が体内の水分を多く吸収してしまいドライマウスになりやすい
という特徴もあります。
口腔内が乾燥するということは「▼口臭発生のメカニズムと原因細菌」でもお伝えしているように、新たな口臭原因が追加になるということでもありますので、便秘や腸内環境の乱れには、こうした口臭リスクも内包していることを認識しておきましょう。
腸内環境の乱れにおいては、何も食生活の偏りだけに限らず、ストレスや緊張、加齢、そして現代人の多くの人が該当する「運動不足」などが挙げられます。前段のとおり、腸内環境が乱れることが体内由来タイプの口臭原因につながるため、常に腸内環境を整えることを意識することも口臭予防につながります。特に運動不足においては、
腸のぜん動運動を鈍らせて腸内環境悪化の原因となる
ことから、日常的な運動習慣も含めた生活習慣そのものが大きく関わってくるのです。ちなみに、2022年の国民生活基礎調査(※)によると、便秘を自覚している人の割合が人口1000人あたり359人:約36%、さらに65歳以上となると71.2%もの人が、便秘の有訴率となります。
便秘の原因においては、生活習慣起因から身体的要因まで多岐にわたりますが、何かとストレスの多い現代社会においては、ストレスを背景とした自律神経の乱れによる腸内環境の悪化が懸念されるところで、自分ではあまり自覚がないなかで
実は腸内環境が乱れて知らず知らずに口臭を発していた
という可能性すらあるのです。 腸内環境を整えて、体内由来の口臭を抑制する具体的な生活習慣例としては
といったことが挙げられます。
生活習慣やストレスの大小は、個人差が大きな部分ではありますので、一概にこれだという解決策がないのが実情ではあります。
ただし、腸内環境の乱れは生活習慣の乱れとの相関性も高いので、生活習慣と食習慣の見直しが口臭予防につながると認識し、習慣化できそうなものから実践してみると良いでしょう。
※出典:国民生活基礎調査(2022年)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/06.pdf
【腸内環境と口臭の関係性・まとめ】