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バラの起源と歴史

バラの起源

バラの起源は一説によると今から約7,000万年前~約3500万年前とも言われています。チベット周辺、中国の雲南省からミャンマーにかけて野生の原種が多く生息していることから、このあたりで生まれた可能性が高いのではないかと言われています。ロサ・シノウィルソニーという白い小さな野バラが原種とされており、この花は現存し、今も育てられています。 7000万年前というと白亜紀後半の恐竜が絶滅するちょっと前ですし、3500万年前でもまだヒトが存在していない頃ですから、遥か昔から存在していたんですね。

バラの歴史

古い文献等によると、英雄王ギルガメッシュを描いた「ギルガメッシュ叙事詩」には、「バラは永遠の命…」と記されていることから、紀元前2000年以上前にはすでに愛されていた花だったと思われます。また、ルーブル美術館に所蔵されている『花を嗅ぐ女神』と題された小さなレリーフもこの頃の作と言われており、メソポタミアの女神イシュタルが嗅いでいるのは花の形状からバラだろうと推測されています。

紀元前6世紀頃にギリシャやローマでは、バラが栽培され、詩人サッフォーや哲学者プラトン、アリストテレスなどの著作にもバラが登場しています。

バラで有名な歴史上の人物というと、クレオパトラを思い浮かべる方もいると思います。 古代のエジプトは香料が金・銀・宝石以上に高価なものであったといいます。しかし現在のように抽出方法が確立しているわけではなくとても貴重なものでした。才女であったクレオパトラはこの香料産業を利用し他国との貿易も盛んに行っていました。毎日、バラの香水風呂に入り、寝室にはバラの花を敷き詰めていたといいますが、自分専用の香料を作る農園や工場を持っていたというからすごいですね。 また、ローマ皇帝ネロのバラ狂いも有名です。 晩餐会では天井からバラの花降り注ぎ、部屋中バラに埋め尽くされ、バラの重みで来客が窒息死したとかいう話まであるのだとか。ネロの妃ポッパエアの葬儀の際には四方4kmにわたってバラの香りが満ちていたというほど大量の花や香油が使われたと言われています。どれだけ莫大な量の香料と費用が使われたか想像に難くないですね。

ナポレオンの妃であるジョゼフィーヌはバラの発展に大きく貢献しました。世界各地から様々な植物を集め庭園を造り、バラだけでも250種もあったと言います。また園芸家アンドレ・デュポンに援助し、後の四季咲きバラの品種改良に多大な影響を与えました。

1867年にリヨンの育種家ジャン=バティスト・ギヨ・フィスにより発表された「ラ・フランス」はハイブリッド・ティーローズ第1号のバラで、中国のバラであるロサ・キネンシス(和名:コウシンバラ)を原種に持つ四季咲き品種として知られています。以後、「ラ・フランス」誕生以前のバラを「オールドローズ」、誕生以降のバラを「モダンローズ」と称しています。現代の花屋さんで見かけるバラはモダンローズと呼ばれる品種が殆どです。

日本のバラの歴史

バ日本におけるバラの記述は西暦700年代の文献「万葉集」や「常陸風土記」が最古と言われています。バラは荊(うらま)、そうび、しょうびとも言われており、防人の歌にある「道の辺の荊~」とはノイバラの事を指しているようです。 源氏物語や枕草子にもそうび(薔薇)の記述が見られ、これは中国から渡来したコウシンバラだと考えられています。 日本は原種である野バラが多くみられる地域ですが、宮中などで栽培されてた珍しい種類のバラも江戸時代頃には広く栽培されるようになりました。江戸末期には西洋バラも栽培され、明治時代ともなると文明開化とともに西洋バラも輸入されるように。ちょうどハイブリッド・ティー第一号の「ラ・フランス」が誕生した頃ですね。明治中期には栽培方法が記述された本が出版されたり、昭和初期にはすでに今のカタログ販売のような販売形態もあったというから驚きです。 近頃では、不可能と言われたブルーローズが誕生するなど、バラに魅せられた人々による情熱によって、私たちもバラの美しい姿を楽しむことが出来るのです。

日本はバラの自生地として世界的に知られているのはご存知ですか? 現在、世界には約250種の原種を含め19,000種以上の薔薇があるとされていますが、その掛け合わせを辿っていくと、殆どが野生の原種が多く生息しているアジアから日本にかけての自生種8種類に行きついてしまうのだとか。品種改良に使用された原種のうちの3種類、ノイバラ、テリハノイバラ、ハマナスは日本原産なのです。 ノイバラはガーデンローズの主流となっている「フロリバンダ系統」の元となり、テリハノイバラはつるバラ系統の土台に、ハマナスも多くのバラの品種改良に使われています。 ただ、花屋さんでみるバラとしてのイメージが強すぎるのか、あまり「バラ」らしくないこれらの野生種のバラは雑草として伐採されてしまうことがあり、絶滅危惧種となっているところもあるそうです。 花屋さんにあるような、美しいモダンローズも素敵ですが、可憐な花を咲かせる野生のバラも、自然の中で目を楽しませてくれる存在ですから、絶滅しないよう祈るばかりです。